ボルボ V60 クロスカントリー試乗 真面目な遊びグルマは意外とスポーティなドライバーズカー
掲載 更新 carview! 文:サトー タケシ/写真:篠原 晃一
掲載 更新 carview! 文:サトー タケシ/写真:篠原 晃一
運転席に座ると、多少アイポイントは高いものの、眼前に広がるインテリアはV60と共通であることがわかる。センターコンソールにはテスラを思わせる縦長のタッチパネル式の大型液晶画面がドンと構え、ナビも空調もオーディオもこの画面で操作する。結果、スイッチ類の断捨離が進み、すっきりとして居心地のいい、北欧テイストが強まっている。
走り出すと、このクルマがドライバーズカーであると確信する。パッと見は優雅でエレガントな雰囲気が漂うけれど、走りは意外にもスポーティなのだ。まず、2.0L直4ターボがシュンと軽やかにまわる。低回転域から充分なトルクを発生するので高回転域まで無理に回す必要はないけれど、加速が欲しい場面でアクセルペダルを踏み込むとレスポンスよく反応してくれる。回せば回しただけパワーが出るし、控え目ながらいい感じの音も響くから、回し甲斐のあるエンジンだ。
エンジンの好印象を影で支えているのがアイシンAW製の8ATで、段差を感じさせないシームレスで素早い変速は、クルマ全体の動的な質感向上に大きく貢献している。ドライブモードで「ダイナミック」を選ぶと、ステアリングホイールの手応えがグッと骨っぽくなるのと同時に、8ATはより上まで引っ張る設定となり、スロットル操作に対するエンジンのレスポンスもシャープになる。ダイナミックモードだと、クロスカントリーという牧歌的なネーミングより、スポーツワゴンという呼び方がふさわしくなる。
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